最後の外食
常連の老夫婦のお客様。
2ヶ月ほど前、初めて娘さん夫婦と4人で来店されました。珍しいなぁと思いました。
おじいちゃんはいつも釜揚げうどん。
プラスハーフかしわ天。
おばあちゃんはいつもかけうどん。
プラス野菜のかき揚げ。
いつも美味しそうに、召し上がっていました。
昨日、おばあちゃんが亡くなったことを知りました。
闘病生活をされていたことは知っていました。通院の帰りにタイミングがあえば、おじいちゃんおばあちゃん仲良くご夫婦でご来店されていました。
健康の為に、食生活には昔からかなりこだわるご夫婦だったそうです。そんな中でおばあちゃんの癌が見つかりました。あれだけ健康に気をつかってきたのにそれでも癌になる…それならもう美味しいもの食べよう!ということで色んなものを食べ始めたそうです。その一つがうどんでした。
「実はあれが最後の外食だったんですよ。」
本当はその日、ハンバーグが食べたかったそうですが、満席で断念し、それならうどん屋さん行こうということでご来店されました。
お客様は、十人十色、色んな思いで、
僕のうどんを食べて下さっています。
提供した何気ない一杯。
お客様にとっては特別な一杯かもしれません。
「僕のうどんで笑顔に、
上を向けるようになって欲しい。 」
日々の業務に追われ
忘れかけていたこの気持ちを
再確認させていただきました。
天国にも届くような
愛のこもったうどんを
精一杯提供させていただきます!