3月21日 歩き遍路〜7日目〜
旅にでてはじめてゆっくりと眠ることが出来ました。熟睡は出来ませんでしたが、朝の爽快感が違いました。やはり誰かと一緒だと色々な気を使ってしまうからでしょう。
次の23番薬王寺まで約22キロ、徒歩だと約5時間半です。いざ出発です。左足の痛みは朝一は大分マシになりました。
田舎道を少し登ったり下ったりの繰り返しです。
室戸方面を目指します。ここから約90kmくらいはあるでしょう。
お遍路で初めてのトンネルです。空気が悪いのと車の音がうるさいです。
海が綺麗なのでしょうか。美波町、良い響きです。
約7km地点から例の左足が悲鳴をあげはじめます。坂を下るたびに痛みが蓄積され、痛々しい歩き方になります。
海が見えました!久しぶりの海です。
美しい景色で左足の痛みも少しだけ和らぎます。
やたらカニ横断注意の看板が目立ちます。カニがたくさんいるんでしょう。
港町を少しだけ通ったのですが至る所でこのシールを発見しました。震災対策の意識の高さが伺えます。
奥様方が奥でワカメをたくさん拾ってました。
きました。山道です。
海だー!
急な坂道を登ったり下ったりで足が限界を迎え頂上の東屋で一休みです。
そこで色々調べたのですが、恐らくシンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)みたいです。筋力が整ってないまま過労の運動を続けると発症するようです。ザックが13kgほどあるのでそれがいつもの体重に加わりどんどん負担がかかり、野宿等の善根宿でお風呂もままならなかった為、筋肉のコリを十分ほぐせてなかったのも原因だと考えられます。お風呂に浸かることって本当に大切ですね。またひとつ実感することで学ぶことが出来ました。
そうも言ってられないので、軽くマッサージをし出発です。遊歩道に出てしばらくすると素晴らしい景色が目に飛び込んできました。
エメラルドグリーンです。これが美波町の力でした。
足の痛みも何故かましになってきたのでこの隙にどんどん進みます。
風情があります。癒されます。
恋人岬。左右の絵のタッチが全然違います。
なんと美波町はウミガメの聖地でした!産卵の為にこの砂浜にあがってくるようです。だからこんなに海が美しいのかと感心しました。
町に出ました。
辛い時ほど笑顔で挨拶を心がけていると、奥様からバナナ3本を頂きました。お接待に感謝です。有難うございます。
なんだかんだでへろへろになりながら23番に到着しました。
23番薬王寺
町に隣接するお寺で、休日ということもあり、参拝客もバスツアーお遍路さんもたくさんいらっしゃいました。
お腹が空いたので近くにあったセルフのうどん屋さんへ。
かけうどんのみしかメニューがなくかけうどん大と生卵で390円でした。お腹は満たされました。
次のお寺まで76km…とりあえず進むしかありませんので進みます。この時点で15時を回っていました。宿はどこかで野宿なのでいけるとこまでいきます。
有名な心霊スポットの日和佐トンネルです。高知側出口の進行方向左側に電話ボックスがあり、そこが危ないそうです。そこは足の痛みを忘れ懸命に駆け抜けました。笑
どんどん日は暗くなり、一向に野宿場所が見つかりません。
青友会から頂いた最強のヘッドライトの出番です。本当に助かります。その節は有難うございました。
あたりは真っ暗になり、焦りに焦ってやっとの思いでお遍路さん東屋に到着。薬王寺から約12kmの地点で19時を過ぎていました。
とりあえずテントを張り、コンビニのパンとおにぎりとバナナ3本と八朔を食べてそそくさと寝袋に入りました。山なので冷えます。ホッカイロも寝袋の足元に投入です。しかし自販群のすぐ横にテントなのでよく車がとまったり、道路に面しているので騒音で良く寝付けません。
とりあえず必死で寝ます。左足よ。奇跡の復活を遂げてくれ。そう祈りながら夜は更けていきました。